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分散分析自身も、狭義のそれと広義のそれの両方を含む。すなわち、狭義には分散 分析というと1変量分散分析を指すが、広義には1変量分散分析だけでなく、共分散分析 (analysis of covariance 略して ANCOVA)、 多変量分散分析(multivariate analysis of variance, 略して MANOVA)及び一般多変量分散分析 (general multivariate analysis of variance, 略して GMANOVA) が含まれる。
ANCOVA は狭義の分散分析における因子以外に、実験的に統制できないような定量
的な独立変数が存在する時、その影響を考慮した分散分析を行う方法である。
一方、MANOVA とは、狭義の分散分析が従属変数として1変量のみを仮定するの
に対して、多変量を仮定する分散分析である。したがって、1変量分散分析は、
多変量分散分析の特別な場合と言うこともできる。最後の GMANOVA は、MANOVA を
さらに一般化したもので、MANOVA が通常独立測度の効果のみを検討するのに
対して、複数の独立測度や反復測度の効果、さらには独立測度と反復測度の
交互作用の効果等も同時に検討することができる。
いずれにせよ、分散分析は一言で言えば、
観測値(observation) の変動を、その原因と考えられる複数の成分に分解し、 各成分の効果の有無を検討する方法 |