この頁は、平成14年10月1日に新たに開設しました。
この頁は、令和2年5月4日に一部更新しました。
このページでは、平成13年度問題25への解答・解説・問題の評価を行う。
この種の問題では一般的に言って、受験者が間違いが確信できる問題から 消していくとよかろう。
問題25は、分散分析の入門レベルとしては、そこそこの問題と言えるが、言明 b (これが正解ではあるが)は、必ずしも十分適切な言明とは言えない。
まず、b の文章自身がわかりにくい。なぜならば、分散分析では、要因レベルで個人 間要因 (between-subjects factors) と個人内要因 (within-subject factors) を区別するから。それに対して、この問題で言う個人間は、たぶん、 1要因 CR(完全無作為 化)デザインにおける水準間変動であり、一方、個人内の要因の誤差というの はモデルの誤差変動を意味すると推察される。
また、個人間は、文章としてどこにかかるのかがわからない。単純に読むと、 この文章は、個人間の要因の誤差と、個人内の要因の誤差の2つ、という風にも 読めるが、そうだとしたら、この文章は間違いである。個人間の方は「要因の 誤差」ではなく、個人間のデータの変動分を表しているから。
一方、b の文章を、「個人間と」と「個人内の要因の誤差」の2つを分けて、 という風に読むとすれば、「個人間と」における個人間の何が、ということが わからないことになり、こちらの解釈でも文章を理解できない。