平成13年度問題25への解答・解説

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この頁は、平成14年10月1日に新たに開設しました。
この頁は、令和2年5月4日に一部更新しました。

 このページでは、平成13年度問題25への解答・解説・問題の評価を行う。

1) 正解 b

2) 解説

 この種の問題では一般的に言って、受験者が間違いが確信できる問題から 消していくとよかろう。

  1. a. は、交互作用 の仮定できるモデルの場合には、まず最初に交互作用の検定を行い、つぎに 主効果の検定を行うのが望ましいので、適切とは言えない。
  2. b. は、分散分析 が、組み込んだ因子の変動と誤差変動に分解し、誤差変動に比べて 当該因子の変動の大きさを評価する方法であるため、一応適切であると 言える。より正確には、b.の内容は被験者内要因と被験者間要因の混合モデルの 場合に近い。
  3. c. は、有意な結果が得られたら、さらに F-値の大きさをよく調べて、と いうのは順序が逆であり、適切でない。
  4. d. は、多重比較の問題であるが、主効果や全体的交互作用が有意の場合、 の多重比較はいわゆる対比較に限らないので、適切な言明とは言えない。
  5. e. は、分散分析では様々な変数(要因)間の関連は、集団の分割ではなく、 要因間の交互作用により検討すべきであり、適切ではない。

3) 問題25の評価

 問題25は、分散分析の入門レベルとしては、そこそこの問題と言えるが、言明 b (これが正解ではあるが)は、必ずしも十分適切な言明とは言えない。

 まず、b の文章自身がわかりにくい。なぜならば、分散分析では、要因レベルで個人 間要因 (between-subjects factors) と個人内要因 (within-subject factors) を区別するから。それに対して、この問題で言う個人間は、たぶん、 1要因 CR(完全無作為 化)デザインにおける水準間変動であり、一方、個人内の要因の誤差というの はモデルの誤差変動を意味すると推察される。

 また、個人間は、文章としてどこにかかるのかがわからない。単純に読むと、 この文章は、個人間の要因の誤差と、個人内の要因の誤差の2つ、という風にも 読めるが、そうだとしたら、この文章は間違いである。個人間の方は「要因の 誤差」ではなく、個人間のデータの変動分を表しているから。

 一方、b の文章を、「個人間と」と「個人内の要因の誤差」の2つを分けて、 という風に読むとすれば、「個人間と」における個人間の何が、ということが わからないことになり、こちらの解釈でも文章を理解できない。

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