この頁は、平成14年9月28日に新たに開設しました。
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このページでは、平成11年度問題23への解答・解説・問題の評価を行う。
この種の問題では一般的に言って、受験者が確信の持てる選択肢への正誤の 情報から解答を絞るのがよい。ここでは、しかしながら順に簡単に解説する。
決定係数 (coefficient of determination) は、もともと 重回帰分析において、基準変数 (criterion variable, あるいは従属変数 dependent variable) の全変動のうち、説明ないし予測変数 (predictor variables, あるいは独立変数 independent variables) により説明できる割合であり、重相関係数の2乗に等しい。
一方、上記、臨床心理士試験問題の問題における決定係数の説明では、「他方の変数」と言う場合の変数数が1つなのか複数なのかわかりにくいが、一般的には複数で構わない。また、重相関係数は千野の上記ホームページの (2.32) 式にもあるように、基準変数(の実測値)と(説明変数の重みつき合計点による)予測値との相関係数にもあたるので、決定係数は「積率相関係数の2乗」ともいえる。ただし、ここでの相関係数は、あくまでも実測値と予測値との相関係数であり、一般の場合の相関係数ではないことに注意が必要である。もちろん、説明変数が1つの場合は両者は一致する。
問題23は、記述 B が少し注意を要する以外は入門レベルの標準的な問題と 言えよう。